虫歯予防デー

2001年6月4日
今日6月4日は虫歯予防デーです。
そこで、少し社会学的なことを考えました。
「虫歯予防デー」というのは、アウト・オブ・デートな感じがしないでしょうか。
この名前は、「虫歯」という「疾病」を「治療」するという、治療医学的な医療パラダイムにもとづいているといえます。
こういう日を設定するというのは、医療の啓蒙活動の一環でしょうが、啓蒙されるべき医療の重点は、治療や予防から、とっくに、生活の質と結びついた、トータルな健康観のほうに移っています。
今日注目されているのは、虫歯治療というより、歯周病や、「噛む力」なども含めた、トータルな口腔の健康でしょう。
虫歯と6/4をひっかけたシャレのために、虫歯予防という名前を変更するわけにもいかないのでしょうが。
シャレで日付に定着させるのは、啓蒙活動としてうまい戦略だったと思いますが、状況の変化に合わせて変更していく柔軟性を欠いてしまう、という欠点がモロに出てしまった例だと思います。

また今日は、張作霖爆殺事件の日でもありました>>タメ息<<

午前中ゼミ。発表者クさん、劉さん。
いま中国が行おうとしている「近代化」、目が離せない気がしてきた。
いわゆる「近代化」とは言えるだろうが、西欧社会や日本とはひじょうに異なるルートをたどる「近代化」が、これから展開しようとしているのだ。社会学的に面白くないはずがない。

お昼は、うちのゼミは、なぜかパーッと人がいなくなってしまう。
で、またクさんと学食である。
夏恒例「アジアンツアー」という勘違い系企画をやっていたので、タイ風ミーゴレンと韓国風焼き肉を食べてみた。
ミーゴレンはあまりおいしくない。焼き肉は普通。うーーん、あまりうれしい企画とは言えない。

ところで大平健『豊かさの精神病理』、期待どおり、たいへん面白かった。
ところで、「精神科医にとって、患者のペットの話は要注意」という話があって、急に「ペット」に興味が湧いてきた。
ペットの誕生。ペットの登録。ペットの所有者。ペットの死。等々の管理、規制は、どのようになっているのか。
それらは、人間社会とは異なっていながらも、あるところは人間社会の写しであるだろう。
しかも、ペット観の変遷にともなって、人間社会のどこが反映するかが変わるにちがいない。
人間社会を裏面から考えるうえで、とても面白いのではないか。
というわけで、今度「ペット社会学」の資料も集めることにする。また趣味が増えてしまった。

午後、クさんの体調不良を見てもらうため、保健管理センターへ。
思いがけず、影山先生に見てもらうことに。机の脇にはやはり「フロイト/ラカン辞典」が鎮座していた。

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